ここる訪問看護ステーション

遊びながら伸ばす訪問リハビリの具体例と家族でできる関わり方

訪問で小児リハビリに関わっている作業療法士です。

“特別な訓練”をしなくても、
日常の遊びや関わり方の中で伸びていく力もたくさんあります。

私は訪問リハビリという形で、
ご家庭の環境や生活に合わせながら、
「無理なく続けられる方法」を一緒に考えることを大切にしています。

この記事では、
実際に現場で行っている
遊びを取り入れた手指のトレーニングと、
ご家庭でできる関わり方を具体的にご紹介します

「これならできそう」と思えるものが一つでも見つかれば嬉しいです。

手の巧緻性とは?

手指の巧緻性とは、
指先を思い通りに細かく動かす力のことです。

例えば…

* 小さいものをつまむ
* ふたの開ける
* 力を調整する
* 両手をうまく使う

こうした動きがスムーズになることで、
生活の自立度がぐっと上がります。

訪問リハでできる!遊びx作業療法

訪問リハでは、「訓練」ではなく
“楽しい遊びの中で自然に伸ばす”ことを大切にしています。

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① つまむ力(ピンチ力)を育てる

● 洗濯ばさみ、ビー玉、おはじき遊び
厚紙や箱に洗濯ばさみをつける遊びです。

→ 親指と人差し指を使う練習になり、
 指先のコントロールが向上します。

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● シール貼り
台紙に貼る・剥がすを繰り返します。

→ 小さいシールほど難易度が上がり、
 指先の細かい操作と集中力が育ちます。

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● おやつをつまんで食べる
ボーロなど小さいお菓子をつまむ動作。

→ 楽しみながら自然に練習できます。

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② 握る・離す動き

● 粘土遊び
ちぎる・丸める・押すなど自由に遊びます。

→ 手全体の筋力と感覚の発達を促します。

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● スポンジしぼり(水遊び)
水を含ませて絞る動作を行います。

→ 握力と両手の協調性が高まります。

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③ 手首や指のコントロール

● お絵描き(クレヨン・スタンプ)
なぐり書きでもOK。

→ 手首の安定や筆圧の調整につながります。

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● ビーズ通し・ストロー通し
太いものから細いものへ段階付け。

→ 目と手の協調性が育ちます。

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④ 両手を一緒に使う力

● ちぎり紙、新聞ちぎり
両手で紙を引き裂きます。

→ 左右の役割分担や力の調整を学びます。

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● ペットボトルの開け閉め
回す動きを繰り返します。

→ 手首の動きと日常動作の練習になります。

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⑤ 感覚遊び(発達の土台)

● 米・砂・寒天などの感触遊び
中におもちゃを隠して探します。

→ 触覚の発達と探索行動を促します。

おうちでできる!親子トレーニング

訪問リハの効果を高めるためには、
日常生活の中で続けることがとても大切です。



① 生活の中で取り入れる

* おやつをつまんで食べる
* 洗濯ばさみを一緒に使う
* ティッシュを1枚ずつ取る

👉 ポイント
「練習」ではなく遊びやお手伝いとして取り入れること



② 1日5分の簡単メニュー

忙しいご家庭でも続けやすい内容です。

* シール貼り(2〜3分)
* 粘土遊び(2分)
* 好きな遊びで終了

👉 コツ
短時間で「できた!」で終わること



③ 親の関わり方が大切

* 「できたね!」としっかり言葉にする
* 手を出しすぎず見守る
* 失敗しても大丈夫な雰囲気をつくる

この関わりが、子どものやる気と自信につながります。

訪問リハならではのメリット

訪問リハでは、
実際の生活環境の中で練習できるのが大きな特徴です。

* 家にある物でできる
* その場で再現方法をお伝えできる
* 無理なく継続しやすい

ご家庭に合わせた関わり方を一緒に考えていきます。

まとめ

手指の巧緻性は、特別な訓練だけでなく
遊びと日常生活の中で自然に育てることができます。

お子さんにとっては「楽しい時間」
親御さんにとっては「続けられる関わり」

その両方を大切にすることが、成長への近道です。

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