「ことばが遅い気がする」「発音が気になる」「言いたいことがうまく伝えられないみたい」——お子さんのことばについて、なんとなく気になっているけれど、どこに相談していいかわからない。そんな保護者の方は少なくありません。
言語聴覚士(ST)は、ことばやコミュニケーションの専門家です。この記事では、「どんなお子さんが言語療法の対象になるのか」を具体的にご紹介します。

1. ことばがなかなか出てこない
「2歳を過ぎても単語が数えるほど」「3歳だけど二語文が出ない」
同じ年齢のお子さんと比べて、話す言葉の数が少なかったり、文が短かったりする場合、ことばの発達がゆっくりなのかもしれません。ことばの「理解」はできているのに「表現」だけが遅れるお子さんもいれば、両方に支援が必要なお子さんもいます。
言語聴覚士は、お子さんが「今どこまでわかっているか」「何があれば言葉が出やすくなるか」を見極めて、遊びの中で言葉を引き出すお手伝いをします。
2. 発音が気になる
「カ行がタ行になる」「サ行がうまく言えない」「何を言っているか聞き取りにくい」
たとえば「さかな」が「たかな」、「くるま」が「つるま」のようになる場合、構音(発音)の問題かもしれません。
年齢によっては自然に改善することもありますが、5歳を過ぎても特定の音が言えない場合は、お口の動かし方の練習が効果的です。正しい音の出し方を、楽しい活動の中で一緒に練習していきます。
3. 言葉がつまる・繰り返す(吃音)
「ぼ、ぼ、ぼくね」「ぼーーくね」「……っぼくね」
言葉の出だしを繰り返したり、伸ばしたり、詰まったりする場合、吃音(きつおん)かもしれません。幼児期の吃音は7割以上が自然に治ることがわかっています。言語聴覚士は、お子さんの状態を見ながら、おうちでの関わり方のアドバイスや、必要に応じた練習を行います。
※吃音について詳しくは、こちらの記事もご覧ください
https://kokoru-houkan.jp/uncategorized/58/
4. やりとり・コミュニケーションが苦手
「一方的に話してしまう」「質問に答えるのが難しい」「お友達との会話がかみ合わない」
ことばの力だけでなく、「相手の気持ちを読む」「場面に合わせて話し方を変える」「順番を守って会話する」といったコミュニケーションの土台の部分に、サポートが必要なお子さんもいます。
言語聴覚士は、遊びやごっこ遊びの中で、やりとりの楽しさを体験できるように支援します。
5. 読み書きが苦手
「ひらがなが覚えられない」「音読でつっかえる」「文字を書くのをとても嫌がる」
知的な遅れがないのに、読み書きだけが極端に苦手な場合、学習障害(LD)の一つである「読み書き障害(ディスレクシア)」の可能性があります。
言語聴覚士は、「音」と「文字」のつながりを捉える力(音韻意識)を育てるアプローチなど、お子さんに合った学び方を一緒に見つけていきます。
※学習障害について詳しくは、こちらの記事もご覧ください
https://kokoru-houkan.jp/uncategorized/68/
6. 食べることの困りごと
「離乳食が進まない」「いつまでも丸飲みしている」「特定の食感を嫌がる」
ことばだけでなく、食べること(摂食嚥下)も言語聴覚士の専門領域です。お口の発達は、食べることと話すことの両方に関わっています。噛む・飲み込む力を育てることが、発音の改善につながることもあります。
まずは気軽にご相談ください
「うちの子はまだ様子を見た方がいいのかな」「相談するほどのことなのかな」と迷うこともあるかもしれません。でも、早めに専門家の目で見てもらうことで、「今は見守って大丈夫」なのか「早めに始めた方がいいのか」がわかります。

ここる訪問看護ステーションでは、言語聴覚士がご自宅に伺い、お子さんの普段の様子を見ながら、ことばやコミュニケーションのサポートを行っています。お子さんがリラックスできるおうちだからこそ、いつもの姿を見せてくれます。
気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。